お馴染みの作家さんと、一度も読んだことがない作家さんが混ざっていましたが、初めての作家さんがたとえ面白くなくても、いつもの作家さんは間違いないだろう!という判断で、図書館から借りて来ました。
結果としては、そんな予防線は不要でした。
ラジオ番組で朗読された作品の文庫化ということで、傑作も傑作揃い!
ラストが感動的だったり、えっ?!とびっくりしたり、、。
‘ほぉ〜!’と、うなるものばかりでした。
あえて一話あげるなら、『鍋セット』角田光代著。
大学入学で上京する際、母とのやり取りにイライラする娘の話です。
予算の関係で住むところは理想とはあまりにもかけ離れた古びた木造アパート。
狭いので、持っていきたい荷物のほとんど実家。
イラつきに拍車をかけるように”母のせりふはすべて私を苛つかせた”。
そんな中、引越しが終わって帰り際に、「鍋なんかいいよ」と言う娘を制して、母は鍋を買います。
そして、母はまっすぐ商店街を後ろも振り向かずに、歩いて帰ります。その後ろ姿を娘は「一生忘れないかもしれない、ふいにそんなことを思った」わけです。
その後、鍋が(料理作りが)彼女の人生を支えます。
“実家が恋しくなったとき、失恋したとき、就職試験に落ちたとき、ひとりの夜が意味もなく不安におしつぶれそうになったとき、私は鍋を取り出し”料理をします。
“料理をしていると、何か意味のあることをしている、自分が意味のある人間であると錯覚できたから”
小説の世界がまた広がりました♩
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elly
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